植物園!かっこイイぜ!

Eテレ趣味の園芸で「植物園!これ、かっこイイぜ!~咲くやこの花館~」を見ました。25分の番組の半分ほどだけが咲くやこの花館の紹介でイマイチ物足りなかったのですが、それでも係の人が何10本もの消毒したハサミを抱えててきて、剪定する度にハサミを交換して植物の感染症を防いでいるとのこと。大変なお仕事です。

動物園や水族館の係の人は飼育員さんですが、植物園の係の人は何と呼ぶのか調べてみると、どうやら博物館や美術館同様に学芸員のようです。ということで咲くやこの花館へ。

長堀鶴見緑地線横堤駅に着いたのは11:27、もう間に合わないかと諦めていたのですが珈琲館ヤマトのモーニングにありつけました。

のんびりタバコを吸いたかったけど、この席空いてますかと断ることもなく自分のテーブルの椅子を持って行った、けたたましくて自分たちのことしか視野になさげな団塊バアさんの団体に追い出されるようにして出発。西三荘水路跡の緑道に1cmほどのピンクの花、ユウゲショウです。

苞葉の先に1cmもないピンクの花はイヌコモチナデシコ。5cm以上の大輪のピンクはヒルザキツキミソウ。

ユウゲショウ、ツキミソウ、なんか大阪土産の和菓子みたいです。ユウゲショウ、イヌコモチナデシコ、ヒルザキツキミソウ、いずれも野生の帰化植物、逞しくかつ美しい。

熱帯雨林植物室・熱帯花木室

「植物園!これ、かっこイイぜ!~咲くやこの花館~」の取材があったことをアピールしてました。

写真中央のシワシワが多い1枚だけ周りと違う葉っぱが滝藤賢一さんお手植えのアンスリウム・ヘイチー。

緑一色の滝壺に紅一点はエビスキア、この角度ではわかりませんが、縦に長い花です。

バニラの木に掛けられたバニラビーンズの入ったネットに鼻を近づけると甘いバニラの香り。収穫したばかりの豆に香りはなく、発酵と乾燥を繰り返すことでこの香りが出るそうです。(参考

気候条件だけでなく受粉も難しくバニラの栽培は容易ではないためバニラビーンズは非常に高価、バニラの香りの主成分となるバニリンの化学合成は19世紀末頃から行われているそうです。天然の ナチュラルバニラエッセンスは5mlで500円以上もしますが、化学合成によるものと思われる明治屋バニラエッセンスだと30mlで200円ほど、おそらく流通しているバニラアイスの大半は化学合成のバニリンと思われますが、ハーゲンダッツのバニラはマダガスカル産と特定、さすがです。アイスクリームはやはりデフォルトフレーバーのバニラが一番美味しいのは間違いないと思います。

ちなみに明治屋バニラエッセンスにはかなり思い入れがあります。高校の時、軽音でハードロックバンドをやってました。バンド名は「バニラエッセンス」、母親がパウンドケーキやマドレーヌを作ってくれていた時、テーブルに置かれていたこの赤いボトルを見て思いつき、バンドのみんなも気に入ってくれたことによります。名前を聞いただけで甘い香りが感じられるのがミソですが、ただ周りは誰もバニラエッセンスとは呼んでくれず、単にバニラと呼ばれてました。ウルトラマンの怪獣です。

目の前に踏切の竿のような白黒横縞の細い木が。見上げると遥か5mくらい上に可憐な花。白黒の竿は地面から生えたバナナのような、あるいは密集したタケノコのような部分の真ん中から伸びてます。ミルメコフィラ・ティビキニスというランの一種です。

ちょっと温室の外に出て見るとマツバウンラン。

ハイビスカス温室のハイビスカスをマクロモードで。

熱帯花木室に戻るとハイビスカスに混じってアンスリウムが一輪。

ライチとマンゴーです。

うえ↑をごらんください、と言われたとおり見上げると3mくらい上方にサクララン。

オレンジ色の木の実はカカオ。カカオが栽培されたのはバニラよりずっと古く何と紀元前1000年より前からだそうです。

またまた上を見上げてみよう! はるか10mくらい上方に白い綿。

動画で見上げてみます。

もう温室の天井に近いところにトックリキワタの綿。足元にアメリカシャガ。

熱帯花木室にも清楚な花、ライティア・レリギオサ。いかにも熱帯な花はヒゴロモコンロンカ、赤い葉っぱの上の白いのが花です。

これまで高山植物室ばかりに気を取られしっかり見ていなかった熱帯雨林植物室・熱帯花木室。初めてその面白さに触れることができたようです。

外に出るとギョリュウバイが満開。漢字だと御柳梅ですがウメの仲間ではなく、この花からセイヨウミツバチが採取した蜜がマヌカハニーだそうです。

ユキヤナギにアオスジアゲハ。

高山植物室

高山植物室に入るとキバナクリンソウが迎えてくれました。ボール状のサクラソウはタマザキサクラソウ。

高山植物室の壁際に設置された視点の位置にある花壇、極小サイズの食虫植物たちは毎回楽しみ。Pinguicula primuliflora、ムシトリスミレの一種です。

同じくムシトリスミレのPinguicula emarginata。植物の学名はラテン語なので、ピンギキュラ・エマルギナタとローマ字読みでOKです。

1982年沖縄県北部の辺野喜川で中学校の先生が発見、後に新種として発表されたオリヅルスミレ。辺野喜川にダムができたことで既に野生は絶滅。沖縄の花なのに暑さに弱く高山植物室で育てているという、めっちゃ貴重な花が綺麗に撮れました。

ウサギゴケです。ウサギの耳の中や目もぱっちり。

サクラソウ(日本桜草)とサクラソウモドキ。

福井石川県境で自生するユキノシタ科の絶滅危惧Ⅱ類、エチゼンダイモンジソウ。

同じく絶滅危惧Ⅱ類で北海道天塩地方固有種のテシオコザクラ。

キンポウゲ科の高山植物、モミジカラマツ。

実から白い綿毛が長く伸びたオキナグサ。

花びらがウサギの耳に似ているとされるウサギギク、ウサギゴケと比べると似ていないです。

まっすぐ伸びて先っちょのカールしためしべがおしゃれなエゾノハナシノブ。

ハヤチネウスユキソウ、エーデルワイスの仲間です。

シコタンソウ、色丹島だけじゃなくて本州中部以北で広く分布しているようです。

スズランがいっぱい、ドイツスズランだそうです。9年前、奈良市都祁吐山町の山奥まで行って既に盛りを過ぎていた時以来のスズラン。とても見目麗しいですが写真に撮るのはとても難しい花です。

高山植物室から外へ出るとロックガーデン、純白の花がいっぱい。名札が見当たらないもののシロバナタツナミソウで間違いないかと。完全に純白、透明感すら感じさせる白です。

アウトドアにもドイツスズラン。室内のドイツスズランと咲き方が違ってます。

本家本元のエーデルワイス、他のウスユキソウよりかなり大きな花で存在感があります。朱色の一輪はイトハユリ。

ゴールデンウィークのイベントは熱帯フルーツ展、インドネシア、マレーシア、台湾、タイの各国大阪オフィスの協賛で、興味深いイベントが盛りだくさんに開催されているのに見逃してしまいました。

バンコクナンバーのトゥクトゥクが置かれていました。5555の左はたぶん「ล」、AではなくLの発音に近いらしい。「ล」の右上からはみ出しているのはたぶん発音記号。

鶴見緑地

どん曇りですが、外を歩いてみます。自然体験観察園の道端、ハルジオンに止まったホソヒラタアブがくっきり撮れました。

野生のシランです、知らんけど。

コウホネがもう咲いてました。

風車の丘には見頃を過ぎたネモフィラがびっしり、ゴールデンウィークが終わると撤去される模様。カワラヒワが登場。

鮮やかな黄色い葉っぱがびっしりはマサキ。鶴見新山西側の滝から流れる水が汚く臭いです。前から気になっていたものの酷くなっている気がします。鶴見新山の中身はゴミでできているのが原因なのかも。

大池の畔にキショウブ。ネモフィラを除き黄色い花が競演の鶴見緑地です。

帰り道は京橋で途中下車。庶民、七津屋、岡室…と並ぶ立ち飲みストリートはどこも満員。グランシャトー向かいの赤垣屋が空いてました。中は禁煙も、外は喫煙OK。泡盛のロックに島らっきょうの肉味噌、気分は沖縄。

環状線の電車がすぐそば、絶好のトレインビューバーです。グランシャトーの横断幕の向こうにちらりと京阪電車も見えます。京橋はええとこだっせ…グランシャトーへいらっしゃい♪はてっきりキダ・タロー作曲とばかり思い込んでいたのですが、どうやら違うらしい。