トビハゼとカニたち

天気予報サイトを見ると、大阪より和歌山の方が2度くらい最高気温が低いので、6月に会えなかったトビハゼに再チャレンジ。

数年前まで男里川河口でもトビハゼが見られたらしいのですが、最近は殆ど観察されておらず、関西ではやはり和歌山県北部が一番可能性が高そうです。

ちなみに、東京湾や伊勢湾では今も広範に分布しているらしく、大阪湾、負けてます。

箱作-淡輪間の海、こんな青空は久しぶり、沖にはヨットや貨物船がいっぱい浮かんでます。

改札が1階に移動した和歌山市駅、南海そばも閉店してしまい、駅ナカ店舗はコンビニ1軒だけに。何もない駅前にできたセブンイレブンでサンドイッチを買って、和歌浦へ向かうバスの中で食べます。

干潟近くまで行かない路線なので権現前バス停で下車、干潟へ流れる運河に沿ってあるくとイソヒヨドリ、和歌山へ行くたび、毎回確実に会ってます。

運河にはカニがいっぱい、第3歩脚に毛が生えているのでヤマトオサガニじゃなくてヒメヤマトオサガニかと。足に毛が生えている方が「ヒメ」とは。

不老橋の下から干潟を覗くとよく干上がっています。干潮を過ぎたばかりの和歌川干潟に浮かぶ島、妹背山です。

干潟に続く石段で観察開始、ヒメヤマトオサガニです。

いました!トビハゼ。体長7cmくらい。

泥の上をヒレで歩きながらずっと口をもぐもぐさせてます。ゴカイを食べるそうですが、そういうのが見つからないとプランクトンを食べているようです。

上げ潮なので、こっちに向かってきます。体はピンと張っていてなかなか筋肉質です。

トビハゼ、英語でMud Skipper、つまりこの筋肉質な体を使ってジャンプするはずですが、ぜんぜん跳んでくれません。有明海のトビハゼは元気よくジャンプして岩に捉まっていたのですが、このトビハゼはなんとなく表情もオッサンくさく、動きも鈍い気がします。

上げ潮ギリギリのあたりが定位置、稚魚は泳げるものの、成魚は魚のくせにカナヅチだそうです。

クロベンケイガニかと。

体を持ち上げるパワフルなヒレ、というより殆ど腕です。小さな水たまりを行くときも、目だけは必ず水の上に出してます。

ヒメヤマトオサガニのバンザイウェービング。「ヒメ」じゃないヤマトオサガニのウェービングはこんなに派手じゃないです。

尻尾を丸めるとミニ恐竜の趣があります。やっぱり泥の中のプランクトンを食べてるようです。

動画にも映ってるのですが、時々、体をひっくり返して仰向けになります。ちょっと狙っていたら、やってくれました。背中が乾燥しないようにしているようです。

カニも食べるらしいのですが、カニたちはビビっている様子がありません。ここまでのトビハゼの写真は全部同一個体、この1匹しかいません。

妹背山の北側にもう1匹みつけました。大勢のヒメヤマトオサガニに囲まれています。トビハゼとヒメヤマトオサガニのコミュニティがあるのかも。

この子も体をひっくり返してました。こんどは腕立て伏せやってます。

さらにもう1匹、体の模様がずいぶん違ってます。

ヒメヤマトオサガニが派手なバンザイウェービングをやってますが、トビハゼは我関せず。

ハクセンシオマネキの道路工事現場ウェービング、要は求愛行動なのですが、前半の左手の大きいヤツ、後半の右手の大きいヤツ、どちらも振られまくりのようです。

しばらく眺めていたのですが、必死でウェービングしても、やはり♀は巣穴まで来てくれませんでした。

不老橋を渡ってみます。江戸時代後期に学術芸術で大きな功績を残した紀州藩十代藩主德川治寶はるとみの命で架けられたアーチ型石橋です。

もう汗がボタボタと止まらなくなって、たどり着いた今日のオアシスはセブンイレブン。

炎天下のバス停、和歌山バスの1日フリーパスがあるので、反対車線のマリーナシティ行バスに飛び乗りました。汗が引くまで乗っていたら終点に到着、マリーナシティとはショッピングモールとばかり思っていたら、テーマパークでした。他にもリゾートマンションやメルセデス・ベンツのショップがあって自分には場違いな感じの場所とは分かります。

ポルトヨーロッパというテーマパーク、というより規模的には遊園地です。ジェットコースターは動いておらず、観覧車は動いているものの、よく見るとクーラーのあるゴンドラはごくわずかで、そこだけお客さんが乗ってます。かなり厳しそうです。

広い駐車場の向こう、海沿いの山裾に紀勢線の線路が見えそうなので行ってみます。

いきなり283系新宮行くろしおがやってきました。

冷水浦-加茂郷間、海に臨む場所が3箇所くらい続きます。

289系新大阪行くろしおと225系御坊行普通、上りと下りで路面の高さが違ってます。

遊園地の規模や稼働率と較べて広大な駐車場がかなり埋まっています。帰ってから調べたら、遊園地以外にも、食のテーマパークや海釣り公園、リゾートホテル、ヨットハーバーまであると分かりましたが、やはり自分には紀勢線撮影ポイントとして以外、ご縁はなさそうです。

マリーナシティからのバスは結構本数が多くて便利です。一番後ろの席でびしょびしょになったシャツをこっそり着替え、JR和歌山駅に到着。南海のきっぷを持っているのにJR和歌山駅へ来たのは駅前の酒一が目的です。

モツの煮込み、ごぼうの天ぷら、どれも美味しいのですが、今日最高のアテは覗いて見える青空。

以前から廃墟みたいだった南海和歌山市駅周辺、ついに駅ビル自体が廃墟になってしまいました。3年前に高島屋が閉店、その後を引き継いだイズミヤもこの3月に閉店していました。戦時中のドラマみたいに窓にテープが貼られています。

2階の改札口への階段も閉鎖され、階段の奥にあったロッテリアもなくなってます。去年の夏に来た時には、駅ビル地下街で1軒だけ営業していた焼肉屋で高校野球の和歌山県予選を見てました。この階段の手前に地下街へのエスカレーターが焼肉屋さんだけのために一日中動いていたのを思い出します。

駅ビルは建て替え、平成32年竣工予定の完成予想図が掲示されていました。商業棟もできるようですが、それまで3年間、駅ナカはコンビニ1軒のままなんでしょうか。

夕日に包まれ到着のサザン自由席で帰ります。夕日の海を見るのも忘れ爆睡してしまいました。