動楽亭

ざこば、米團治、という米朝一門の2枚看板が揃った昨日の動楽亭はさすがに大入超満員。これで2000円は申し訳ないようなメンバーですが、開演30分前に行ったら、既に座椅子や後ろの椅子は満席、通路に並べられた座布団に座ってください、とのことなので、通路の一番前の座布団の「つばかぶり」(自分の造語です)をゲット、演者の口の中まで見える位置で存分に6席を堪能させてもらいました。

米團治さん、「勘三郎、團十郎、森光子…、と亡くなられたけど、ウチの親父は至って元気です」というマクラ、勘九郎さんの口上は自分も将来の参考になった、とのひとことに大爆笑。

この人、自分と学校の同期で、当時から学内でも米朝の息子として知られていたのですが、まさかこれだけビッグになるとは思いませんでした。

人間国宝の長男として、親の七光りではない自分をどう表現するかとかでは随分苦労したんだろうと思います。

「猫の忠信」鳴り物入りで、体も使ったド迫力の演技です。繊細さ、大胆さ、ニヒルさやウィットは父親譲りとも言えますが、それらを総合して父親とは違う米團治ワールドができつつあるようです。

ざこば師匠は、いつもながらのここまで言うか、という暴露話のマクラ。今日の入場者は108名だそうで、そこから席亭としてのこの寄席運営のそろばん勘定のあられもない話に…。

「子は鎹」自分も泣いてしまいましたが、ざこば師匠自身も目に涙を浮かべながらの大熱演でした。

文我さんの「田舎芝居」も良かったなぁ。雀五郎さんの「転失気」も上手い!