男里川河口はどうなった?

高波と高潮で甚大な被害を受けた関空の対岸に位置する男里川河口、もしかして干潟自体消えてしまっているんじゃないか、心配でたまらず、朝からの雨も上がったので、様子を見てきました。

白線急行羽倉崎行になってるはずと思ったら空港急行関西空港行が運行されていました。但しりんくうタウン止まりで、その先はシャトルバスです。昨日は泉佐野駅からシャトルバスだったので、日々変化しているようです。

ラピートは全便運休も通常運行のサザンで泉佐野、普通車に乗り換えます。関空快速が走っているのも見えました。JRもりんくうタウンまで運行しているようです。通常りんくうタウン折り返し列車は設定されていないものの、渡り線を設置しておいたのは先見の明かと。

樽井駅の近くの住宅、大切にされていたと思われる庭木が哀れ薪に。緑道の松の木は折れていないのの枝が接地してしまっています。

45°傾いた松並木、何が水平か分からない錯視のような風景です。男里川河口の堤防に到着、ドキドキしながら上ります。

おっ、男里川河口は台風前と較べて大きな変化はないようです。打ち上げられたゴミや木くずもさほどではありません。

ひと安心したものの、カメラのレンズはやはり関空連絡橋の破損箇所に向いてしまいます。ここからおよそ6.5km先です。

シロチドリが10羽くらい。

第1ターミナルにはやはり1機も駐機していませんが、B滑走路をピーチ機がタキシングしていました。

ハクセンシオマネキたちも無事でした。砂団子をびっしり敷き詰めています。

ヤマトオサガニも無事です。小さなハサミをつかってモグモグしてるハクセンシオマネキ♀、両手を使えるのは♂より便利。

繁殖期を過ぎてしまったようでウェービングはしていません。大バサミの腕の内側は鮮やかなレモンイエロー。

上空にはカルガモファミリー、川の中州にはキアシシギ。

ハクセンシオマネキの背中、甲羅の色や模様の個体差が大きいです。

カワウの向こうを飛んでいるのは、コアジサシじゃなくてアジサシ、初見です。

キアシシギが近寄ってきてくれます。

真正面にシロチドリ、ウミネコたちは波間に揺られていました。

クレーンを2基積んだ小型船、漁船でも釣り船でもなさそうです。船名やコード番号が表記されているものの具体的な情報は見つかりませんでした。

菟砥橋のファミマのイートインスペースで一休みしていたら降り出してきました。でも帰るのはもったいないので、やはり左岸へ向かってみます。泉南市の標識がずり落ちて逆向きになってました。

男里川左岸河口です。雨は激しくなって関空は霞んでしまいました。

久々に傘を差しての鳥見、全然ピントが合いません。

岸壁外側の45度くらいの斜面をハクセキレイが横に歩いて行きます。殆ど忍者です。

中洲にいるのはイカルチドリかと。未だチドリの判別は自信ありません。

雨宿りする場所も一切ないので、戻ることにします。尾崎の浜もチェックしておきたいのですが、尾崎駅が台風の最中に全焼、南海本線運行再開後も通過扱い、尾崎へ行っても帰れないので樽井へ戻ります。尾崎駅の火災はテレビのニュースではあまり取り上げられていなかったのですが、強風による飛来物で架線がショートしたのが原因らしく、台風による被災のはずです。

雨の中、ウミネコが乱舞。周辺の住宅の屋根にブルーシート。否応なく阪神大震災後の町並みを思い起こさせます。泉南市、阪南市では未だ停電の地域も少なくないようです。

雨が小降りになってきたものの、ファミマで今暫し雨宿りさせてもらいます。

雨は止んで再び右岸河口、先端にウミネコたちも戻っていました。明石海峡大橋もくっきり。

Fedex機が到着、今日から国際線も一部運行再開と聞いていたのですが、貨物便も再開のようです。

ウミネコの集団には幼鳥も多数。関空連絡橋にはバス、りんくうタウンとのシャトルバスだけじゃなくて、大阪市内へのリムジンバスも運行再開しています。

キアシシギとトウネン。

日清丸NISSEI MARU、11,483総トンの自動車運搬船、青い船体なのに、真っ白や青い楔形に見えます。光の屈折によるいたずらのようです。

トウネンのペア。

アジサシがホバリングじゃなくて旋回中。

白いのと茶色いのとずいぶん違ってますが、どっちもふつうのトウネンで間違いないかと。

白い方が自分の方へトコトコやってきて、また茶色のいる方へ戻って行きました。かれこれ30分以上トウネンたちに遊んでもらいました。

去年の同じ番号の台風21号で大きく様変わりしてしまった男里川河口、それ以上に大きな被害をもたらした今年の台風21号ですが、雨台風というより風台風で、川としてのダメージは地上ほどではなかったようです。歩いて渡れた頃のようなほのぼのとした河口の表情は無くなってしまっているものの、豊かな生態系自体は守られているように思えます。それにしても去年の台風21号上陸は10月22日、今年は9月4日、いかに今年は台風が多いかが分かります。

今さら、という感じで青空が広がってきました。樽井駅の下り時刻表に張り紙、尾崎駅での待避ができなくなったことによるダイヤの調整です。日中ダイヤの基本パターンとして上り下りとも尾崎でサザンと普通車の接続が取られているのですが、上り線は樽井に3番線があるのでここで待避するはずです。

予想通り1000系の難波行普通が3番線に入線。ほどなくサザンが通過して行きました。普段使用されていない樽井駅3番線、去年の台風21号で男里川橋梁が使えなくなって1ヶ月間折り返し線として活躍、1年も経たず今度は待避線として出番が回ってくるとは、想定外の想定外です。

待避線の無い下りはどうなっているか、樽井駅の張り紙と平常ダイヤを較べてみると、泉佐野から和歌山市まで逃げ切る毎時9分、39分は変わらないものの、毎時23分は30分、53分は0分と平常ダイヤより7分も遅くなっています。泉佐野での発車時刻を遅らせ、泉佐野発毎時14分、44分の和歌山市行普通は、12分も停車して、空港急行とさらにサザンにも接続、というパターンに変更されているようです。

下り線時刻表は泉佐野から紀の川までの各駅、上り線時刻表は和歌山市から鳥取ノ荘までの各駅で時刻変更の張り紙が貼られているはずです。尾崎駅は9月11日から待避線を閉鎖、改札口を設置して営業再開するようですが、尾崎駅駅舎が建て替えられ、待避線が使えるようになるまで相当な時間がかかるはず、おそらく遠からず張り紙の内容にパネルが書き換えられるかと。

2週間前、尾崎駅で上海のオムライスを食べてこなかったのがなんとも心残りです。阪南市の代表駅として禍転じて福となすような尾崎駅の復活を期待したいです。