釜ヶ崎へ飲みに行く

飲み友達に釜ヶ崎で入ってみたい飲み屋を色々見つけたけど入る勇気がなかった、と話したらぜひ案内しましょうと嬉しいお誘い。ところが約束した当日、サーバートラブルで泣く泣くドタキャン、再びチャンスを作ってくれました。

約束の時間よりかなり早めに出てそばでもお腹に入れておこうとあべのへ。

鮨屋萬助歩道橋からモ166がやってくるのが見えました。急遽そばは諦め、乗り鉄に変更。急いで1日券を買ってホームに入ると清掃のおばさん以外誰もいません。ひょっとして貸切かと焦ったけどちゃんと定期列車でした。

乗車位置の先頭に立ってドアが開くのを待ちます。当たり前ですが、右側最前列のかぶりつきをゲット。

「笑顔、ふれあい、チンチン電車」の標語、反対側は「顔なじみ、今日も乗ってる、阪堺電車」です。阿倍野交差点を渡ります。圧力計のカバーがカッコいい。

木製と金属製が混じった鎧戸です。モ161形のかぶりつき席と運転席の間には立ちスペースがあるので、ここに誰か立ってしまわないか不安だったものの、車内の鉄ちゃんは自分ひとり、子供も乗って来ませんでした。鉄ちゃんたちも子供たちもゴールデンウィークで遠出のようです。

帝塚山四丁目から神ノ木への急勾配をツリカケモーターフルノッチで駆け上がり、神ノ木から住吉へ急勾配30.3‰を慎重に下りていきます。白手袋の運転手さんのブレーキ操作が職人技です。

住吉鳥居前で下車。何か発色が変です。前にここで撮った時もこんな色で、煉瓦色の舗装が反射していると気づきました。ホワイトバランスをいじってみたら見やすくなったもののまだ赤っぽいです。でも浅葱色の鎧戸とクリーム色の車体が似合ってます。

阪堺線恵美須町行モ601形黄金糖広告電車の602号の前面展望、聖天坂-今池間の長ーい直線区間です。向こうから赤い701形がやってきました。ちょっと名鉄美濃町線を思い起こさせます。モ601形の車内はモ161形とは比べ物にならないくらい静かでもうクーラーが効いてます。つまりそろそろモ161形は長ーい夏休みです。

待ち合わせ時間までまだ時間があるので恵美須町まで乗って、ジャンジャン横丁で立ち食いうどん、八重勝やてんぐの100人くらいの行列にビックリしつつ待ち合わせ場所の新今宮駅前停留所にやってきました。この停留所名だとJRか南海か阪堺かがわかりにくく、南霞町で十分だったと思います。岡崎屋質店のモ701形が並びました。創英角POP体部分が見えないのでまあOKですが、水色と黄色の塗り分けもどうかとは思います。岡崎屋質店広告電車は何と8両もあり、年間の広告費は1500万円くらいになるはずです。平成26年の営業収益が約2億円の赤字なので、岡崎屋質店さんは阪堺にとってかけがえのないスポンサーです。これ以上とやかくいうのは止めたいと思います。

友人が向かうままについて行きます。動楽亭のところからジャンジャン横丁とは逆に横断歩道を渡りディープな動物園前一番街へ入ります。

1件目はモツ鍋さん、動物園前もつ鍋屋という店名です。清潔なお店で客層もいたって普通。デフォルトのモツ鍋を平らげた後、てっちゃんとセンマイを追加投入したところです。

仕上げのおじやにチーズを追加、バーナーで炙ってくれます。バカうまです。

エエ塩梅になって2軒目へ。南海天王寺支線飛田本通駅跡付近です。天王寺方向は閉鎖されているものの、天下茶屋方向は緑道になってました。カップルが仲良く散歩する後ろ姿の脇によく見ると地べたに座り込んでいる人がいます。商店街にシャッターが下りている店は少ないものの、中国系と思われるおねえさんたちのカラオケ屋さんばかりが目立ちます。

2軒目の難波屋。満席で入れず、しばらく辺りをぶらっと一周り、自転車でパトロール中のお巡りさんを何人も見かけました。小さなトラブルは少なく無さそうですがかなり安心感を感じます。友人も鉄分は濃いので萩ノ茶屋駅を通過するこうや号に萌えたりして戻ってきたらカウンターが空いてました。おっちゃんもいますが多くは若い人たちで女性も多いです。

外観からはとても想像できないのですが、なんとお店の奥がライブハウスになっていて、グランドピアノまであります。女性ふたりのライブの真っ最中で満席です。めちゃ清潔なトイレにもビックリ。

飲み物のメインはチューハイです。ホッピーみたくソトとナカが別になっていて、割り方の塩梅を考えずに飲んでると完全に出来上がってしまいました。

1日券を買ったので阪堺電車で遠回りして帰ります。来た時と同じモ601形602号がやってきました。このトリコロールは黄金糖のパッケージデザインと分かりました。住吉で乗り換えたはずですが、この後の記憶はありません。