難波発高安行臨時普通列車

きんてつ鉄道まつりで大阪難波発高安行普通列車が臨時運行、難波から大阪線へ特急列車以外が直通するのは前代未聞、明日29日は台風接近のため、既に中止が決まっていて、今日だけのシングルチャンス、それも5200系が運用されると聞いて、これは撮っておかねばなりません。

難波駅で撮り鉄するだけのつもりだったものの、雨が降っていないので気が変わって、臨時列車に乗り鉄してみることにしました。

上本町地下ホームのVX05

臨時高安行は上本町10:07発、駅の案内に表示されるのを待っていたのですが、ブランクのままでした。「臨時」とだけでも表示しておけば誤乗防止になるはずですが、システム的に対応できないようです。自動案内放送も、種別行先の案内はなくて単に「電車が到着します」だけでした。システム化できない列車を運行するところが近鉄のすごいところとも言えます。

ピンボケの5200系VX05編成が日本橋から到着、5200系がここを走るのは昭和63年の登場以来初めて、つーか、大阪線の一般車両がここを通ること自体たぶん初めてかと。

いつも上本町側あるいは名古屋側に2両ロングシートの他形式を連結しているので、幌付きの5200系の顔を見るのも初めてです。

どう見ても八戸ノ里方面へ向かうと思われるおばあちゃん、車掌さんに確認して、誤乗せずに済みました。

転換クロスシートから見る上本町駅地下ホーム、新鮮です。

上りホームの鶴橋寄りに鉄ちゃん軍団、車内では車掌さんが誤乗防止を呼びかけるものの、誤乗のお客さんは少くなさそうです。

鶴橋を過ぎて奈良線から大阪線への渡り線通過シーンです。逆方向で奈良側から上本町へはつどいビール列車で通ったことはあるのですが、特急じゃなくて難波方向から八木方面への渡り線通過はやっぱ貴重な記録かと。

弥刀で特急を待避。先頭車へ回ってパチリ、今日のための専用ヘッドーマーク付。

先頭車はかぶりつきの鉄ちゃんでビッシリ。高安のひとつ手前、山本で再度待避。

高架線から下ってくる2600系急行がいい感じで撮れました。駅東側の山本カーブが有名ですが、西側もいい撮影ポイントです。

もう終点高安なのに、この電車は奈良へ行きますか、という外国人旅行者に、路線図で一生懸命ルートを説明する車掌さん。やはり誤乗は少くなかったようです。その隣では音鉄君、英語のノイズが気になっているはず。

高安に到着、VX05は南車庫に引き上げ、続行してきた定期の高安止5820系もその向こうに引き上げ、2430系区間準急が足止めされていました。この交錯するレールも萌えます。

鉄道まつり高安会場は以前行ったことがあるので、五位堂会場へ行ってみることにします。

12200系2連+22000系2連+22600系旧塗装2連+22600系新塗装2連、の超バラバラ8連の名古屋行特急が通過。近鉄特急は同一編成、同一料金でボロい車両と新しい車両が混在していて不公平と、友人が嘆いていたことを思い出しました。自分ならこの4種だと12200を選ぶところですが、一般的には22600でしょうね。ただ特急券購入の際に選ぶのは困難です。

鉄道まつりで高安に臨時停車の急行で五位堂へ向います。大和川の水位はだいぶ落ち着いたみたいですが、土手の雑草が全部川下へ向かって倒れたままです。

床下ピット探検隊

前から見たかった大軌デボ1形、びわこ号同様にダブルポールです。1号と表記されていますが、本当は14号だそうです。でも14号もデボ1形であることに違いないのでOKかと。

中に入ることはできないものの、以前の鉄道まつりでは公開されていたようです。塗装にツヤはなく、残念ながらびわこ号同等の保存状態とは言い難いです。

ポールを固定するレトリバーにはTHE TROLLEY SUPPLY CO., MASSILLON, OHIO, U.S.A.とあります。調べてみたものの、殆ど情報はなく、現存しない企業のようですが、アメリカの鉄道全盛時代、ニューヨークやシカゴ都市圏のインターアーバンをメインに特許を持つパーツを供給していたメーカーと思われます。

大正3年汽車会社製も台車はボールドウィン製のはずですが、台車の銘板に汽車製造株式會社とあります。その下の年号表記が削られていて、年に続く文字は読み取れないものの「製造」ではなさそうです。それに大正時代なのに左書きです。なんか曰くありげです。

床下ピット体験隊というイベントをやっていて、大人でも参加できるようなので並んでみました。工場内に入るとピットにけいはんな線の7000系7110編成の2両が止まっています。赤一色の車両は工場内入換用で元名古屋線1600系、車籍はなく機械扱いも両運転台に改造されています。

ヘルメットを被ってピットの端を進み、先頭車側からピットを潜ります。こんなアングルから電車を見上げるのは初めて。

ヘルメットのあご紐もしっかりしめて、床下へ潜ってみます。腰を屈めないと確実に頭を打ちます。緑色の円筒形の機械は何でしょう、色々聞きたいですが、それはちょっと無理な話です。

ん?車軸をよく見ると片側が太くなっています。何故でしょう。ちょっとググった程度では不明ですが、気になります。

床下機器の間を頭をぶつけないように進みます。模型鉄だと帰れなくなりそうです。

18m車なので、36mの探検を終えて戻ってくるとウェットティッシュを渡されました。振り返ると貸出用のヘルメットをひとつずつ除菌しています。潔癖症の自分としてはかなり嬉しい対応です。

雨は降っておらず金剛山がくっきり見えます。工場見学の後、二上山の麓辺りで里山散歩してみたいと思います。

近鉄特急の新しいカラーリングは好きじゃないのですが、こうやってみると22600系についてはOKかな、という気がしてきました。

工場の奥に「駅長」が喜びそうな9020系の「急行・瓢箪山」がいました。

デボ1形を模したカラーリングの奈良線用5800系5802編成が休憩所になっていました。奈良線の車両も検修は五位堂で行うので、奈良線の車両が大阪線を走ることは少なくないのですが、今朝の臨時列車のように大阪線の車両が難波線に入線することはやはり貴重です。

工場内に戻って元1600系の工場内入換用車両を反対側のエンドからパチリ。

ここでもクレーンで車両移動のデモをやっていました。京阪と違って横移動、それも間に置かれた電車を跨いでいくのでよりダイナミックです。

工場の外に出ると強い雨が降ってきました。さっきまでくっきり見えていた金剛山も完全に姿を隠しています。

去年ビール列車で楽しませてくれたあおぞらIIを撮って引き上げます。二上山麓の里山歩きも諦めです。週末ごとに同じコースを辿る台風はもう勘弁してほしい。