磯遊びの秘密兵器

大潮で干潮が正午過ぎ、梅雨も一休みと条件がそろって長松海岸へ。

みさき公園からよりも近いとわかり、深日町駅で初めての下車。かつて急行淡路号が走っていた頃は交換駅だったものの、ピストン運転だけの棒線駅になってしまい、廃墟になった元下り線ホームや下り線ガーター橋が残っています。

南海っぽい、白い小さな木造駅舎が瀟洒です。屋根はスレートに葺き替えられ、壁や柱は真っ白に塗り直されたばかりのようです。

長松海岸に着きました。向うに見えるのは10年以上稼働していない多奈川第二発電所です。

今日は磯遊びに秘密兵器を持参しました。アマゾンで衝動買いしてしまった生物観察セット、DASH海岸でお馴染みのアクリルケースと、柄を取り外し出来るタモ網のセットです。1880円で買ったのですが、届いた箱を開けたらとてもその値段に見合う内容には見えず、おまけにアクリルケースは中央部分が歪んでいて、よほど返品したくなったのですが、機能的には問題なさそうで、文句は言わずまずは使ってみることにします。

潮溜まりで簡単に捕まえられるアゴハゼ。

ヤドカリをアクリルケースで観察してみました。かなり大暴れするので、すぐ離してやりました。

この小さい貝殻を被ったヤドカリは比較的おとなしく、スタコラ走る様をアクリルケースで観察するのは楽しいです。

オウギガニの一種と思われますが、それ以上はわかりません。5cmくらいあって潮溜まりのカニとしては大型。

自分のカメラは50倍ズームと望遠は得意ですが、マクロは苦手なので、ここまでの写真はiPhoneで撮ってます。でも手がすべって海にポチャンとやってしまいそうなので、これくらいにしておきます。

潮溜まりにタモ網を浸けて底引き網、捕れたのはミニサイズのアゴハゼ2匹。

黒いの、赤いの、茶色いの、どれもイソガニだと思います。カニはボイルすると赤くなるだけじゃなく、どうやら元々生息環境で色が変わるみたいですが勉強不足。詳しいことが分かったらまた書きます。

白い線が特徴的なカニ、甲羅がスマイルマークになっているのと同じ、ヒライソガニかと。

これはイワガニだと思います。イソガニよりずっとハサミががっしりしています。岩陰に隠れていて、こっちがちょっと動くだけで、敏感に反応してすばやく隠れるものの、しばらくするとまた顔をだしてきて様子を伺っています。

滑りやすい足元を見越してマリンシューズを持ってきたのですが、それでもヒョイヒョイとは移動できず、ほぼ同じ場所で観察していました。小さい子供がいるととても安心して遊んでいられないはず。磯遊びは大人の遊びなのかも知れません。

日差しはないのに、かなり蒸し暑く、もう汗でびっしょり、殆ど動いていないのにかなり体力を消耗してしまったようでクタクタです。北側へも行ってみたいところですが帰ることにします。

関空に着陸態勢の中華航空0152便B747。

深日漁港からみた長松海岸、半島は森のように見えますが、木立のすぐ内側はゴルフ場です。

ミュー、ミューという聞き慣れたシギチの声、漁港の空き地にコチドリがいました。

この子、嘴がずいぶん受け口です。採餌には苦労しているのかも知れません。

深日町駅に戻って来ました。みさき公園から木立に挟まれた坂を下りてきて、元分岐ポイントのS字カーブからガーター橋を渡り、下り線ホーム跡を横目にさらに築堤を下りていきます。上り線ホームは2両分以上は柵で閉鎖されているものの6両分の長さがあるのに、廃墟になった下り線ホームは長さ自体2両分程度しかありません。つまり急行淡路号は上下とも上り線を使っていたと分かります。

男里川とかもう1箇所回ってみたいところですが、やはりクタクタ。難波へ直帰します。

安っぽいとケチをつけた秘密兵器の生物観察セット、タモ網はしっかりしていて十分使えると分かりました。今日はカラフルな海の生物には全然会えなかったものの、海へ出かけるときには、この秘密兵器をいつもリュックに入れて行くことになりそうです。